1: 海江田三郎 ★ 投稿日:2016/03/26(土) 11:09:35.27 ID:CAP
http://president.jp/articles/-/17530
経営者にとって、日常的な行事である接待とゴルフ。昔は誰しも「接待とゴルフをやらなければ……」 という強迫観念を持っていたが、近年になって薄らいできたという
「最近、経営者の間で流行しているのが、麻雀。4人集まらないとできないから、忙しいのを理由に約束をすっぽかすことができない 。また経営の勝負勘を養える利点もあります。 さらに接待に行かない人も増えてきました。代表的なのがカルビーCEOの松本晃氏、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏です」(300人以上の経営者を取材してきたジャーナリスト・國貞文隆氏)
接待、ゴルフの風潮が弱まる昨今、休日は趣味に没頭するのも悪くないだろう。趣味の話で國貞氏が思い出すのが、ソニーの盛田昭夫氏の家を訪ねたときの光景だ。「ダイニングの裏に小部屋があって、各社のオーディオセットが並んでいました。 しかも全部スイッチが入っていたから、きっと聴き比べていたはず。休日は機械を全部分解して、一からまた作り直すこともしていたみたいです」。
このように趣味と仕事が一致するのは、創業者ならでは。対して後継者は、父親を近くで見てきて「仕事一辺倒ではいけない」 と感じるのか、別の趣味に走る傾向が強い。たとえばリクシル会長の潮田洋一郎氏は、座禅、謡曲、モータースポーツ、ピアノを達者にこなす趣味人。美術にも造詣が深い。「美術といえば、吉田茂元首相の趣味は、休日、フラッと美術館を訪れることでした。でもただ行くのではなく、そこで事前情報なしに作品を見て、その中で一番の名作はどれかを勘で当てる。それによって直感力を磨き、 仕事に活かしていったわけです。また気分が滅入ると、明るい色を使って思いのままに絵を描いていたのが、 イギリスのチャーチル元首相。チャーチルは政治家を目指す過程でも、戦争に勝利した後も、落選して危機に立った人物。でもそのたびに復活しているのは、趣味によってストレスや不安を払拭し、復活のモチベーションを得てきたのではないでしょうか」(著名人の行動習慣をまとめた著書がある理学療法士の濱栄一氏)
少し変わった趣味が、日本ロケット開発の父・糸川英夫氏だ。本業のロケット開発に邁進するかたわら、毎日少しずつ時間を使ってバイオリンを製作。40歳で始めて、なんと85歳で完成させた。「糸川氏は『1日の時間の98%は今日、明日と繰り返される毎日の本業のために使い、 あとの2%を10年または20年先のために使いなさい』という言葉を残しています。似たようなケースで、日本銀行の局長を務めた吉野俊彦氏は働きながら森鴎外を研究し、第一人者になりました。『3年後、ゴルフでこのスコアを出す』『大魚を釣る』でもいいから、趣味に目標を立てて打ち込むと、人生がより豊かになるのでは。アメリカの石油王のポール・ゲティも、こう言ってます。『本業とは全く別の趣味を見つけ、楽しむことが人生の質を決める』」(濱氏)
同時に、こんな警告にも耳を傾けておきたい。「40代は家庭内や仕事で問題が発生しやすい、人生の転換期。そんなとき、現実逃避として趣味に没頭して、 仕事で緊張感を失っていく大企業のビジネスマンが結構います。趣味を持つのもいいですが、逃げこむ場所にならないよう、
注意したほうがいいでしょうね」(國貞氏)